Woody Goss
キーボード、ピアノ、ローズ
出身地: イリノイ州スコーキー
プロフィール
Woody Goss(ウディ・ゴス)は、Vulfpeckのキーボーディストとして、バンドサウンドの核となる独特のグルーヴとハーモニーを生み出しています。イリノイ州スコーキー(シカゴ郊外)出身で、7歳からピアノを始めました。
控えめで物静かな性格として知られ、バンドメンバーの中では最も謎めいた存在。SNSアカウントを持たず、オンライン上の個人情報もほとんど公開していません。しかし、その静かな佇まいとは対照的に、鍵盤から繰り出される音楽は力強く、革新的です。
音楽的背景
影響を受けたアーティスト
- Thelonious Monk(セロニアス・モンク) - ジャズへの傾倒のきっかけ
- Herbie Hancock(ハービー・ハンコック) - 「鍵盤でドラムを演奏する」アイデアの源
- Stevie Wonder(スティービー・ワンダー)
- Dr. John(ドクター・ジョン)
- The Funk Brothers(ファンク・ブラザーズ)
独自の演奏スタイル
Jack Strattonの影響を受け、ピアノでパラディドル(ドラムの基本奏法)を演奏する独特のスタイルを開発。「鍵盤でドラムを叩く」というアプローチは、Vulfpeckサウンドの重要な要素となっています。
教育
ミシガン大学音楽学部でジャズを専攻。在学中にJack Stratton、Theo Katzman、Joe Dartと出会い、後のVulfpeck結成へとつながりました。
Vulfpeckでの役割
演奏面
- メインキーボーディストとして、すべての楽曲でハーモニーとリズムの土台を構築
- ローズピアノ、アコースティックピアノ、各種シンセサイザーを使い分け
- ミニマルながら的確なフレーズで楽曲に深みを与える
音楽的貢献
- リズムプレイを芸術の域まで高めた演奏スタイル
- ファンクとジャズの伝統を現代的に解釈
- 「Low Volume Funk」コンセプトの体現者
その他の活動
教職経験
音楽活動を本格化する前は教師として働いていました。この経験が、彼の音楽に対する緻密で教育的なアプローチに影響を与えています。
バードウォッチング
熱心なバードウォッチャーとしても知られ、2019年のReddit AMAでは、これまでに573種の鳥を観察したと語っています。ソロ作品の中には、バードウォッチングをモチーフにした楽曲も含まれています。
ソロ活動
アルバム
- 3枚のソロアルバムをリリース
- 4枚の共同リーダーアルバムを発表
- A Very Vulfy Christmas (2019) - Vulfpeckの楽曲をジャズスタイルでアレンジしたクリスマスアルバム
特筆すべきプロジェクト
Thelonious Monkのソロレパートリーに関連する楽曲を、ローズピアノで演奏したアルバムを録音。彼のジャズへの深い理解と敬意を示す作品となっています。
パフォーマンススタイル
ステージ上では寡黙ながら、その指先から紡ぎ出される音楽は雄弁です。他のメンバーがエネルギッシュなパフォーマンスを繰り広げる中、Woodyは静かに鍵盤に向かい、バンドの音楽的基盤を支えています。
Canterbury Houseとの関わり
大学時代、アナーバーのライブハウス「Canterbury House」でショーのブッキングを担当。Jack Strattonの大学ビッグバンド・ファンク集団「Groove Spoon」を招いたことが、後のVulfpeck結成の重要なきっかけとなりました。
音楽哲学
「必要最小限の音で最大限の効果を生み出す」というVulfpeckの哲学を最も体現するメンバーの一人。派手なソロよりも、楽曲全体のグルーヴとハーモニーを重視し、聴き手の心に残る演奏を心がけています。
現在
現在はシカゴを拠点に活動。Vulfpeckでの活動と並行して、ソロプロジェクトや他のアーティストとのコラボレーションを続けています。SNSを使わない姿勢を貫きながら、音楽だけで語る真のミュージシャンとして、独自の道を歩み続けています。